2021.09.26

2年ぶりのオータムリーグ ~日本大学若林選手インタビュー~

今年度、開催が決定した第97回関東大学バスケットボールリーグ戦(通称:オータムリーグ)。

2年ぶりの開催となるリーグ戦となる中、

注目校のキャプテンに意気込みを聞いた。


第9回は日本大学、若林行宗選手だ。


まずは自己紹介からお願いします。


日本大学のキャプテンの若林行宗といいます。


今シーズンのことをお聞きします。

今年のスプリングトーナメントでは見事優勝という結果を残しましたが、振り返ってみていかがでしたか?


優勝したいって気持ちはありましたけど、優勝できると正直思ってなかったので、まさかここまで来れるかっていうのはありました。他の大学は分からないですけど、自分たちが結構練習がしんどい方だと思っていたので、その成果をしっかり試合で出せて白鷗大に勝った辺りから、自信じゃないですけど、確信っていうか、目に見える自分たちがやりたい事はこういうことだよねっていうのが、結構はっきり見えてきました。その結果優勝できて良かったと思います。

これまでの日大のオフェンスの形が180度変わったように見られましたが。

 

正直なこと言うと、オフェンスの練習っていうのはあんまりしてなくて。トーナメントに向けて、セットプレーとかは練習したんですけど、オフェンスの基本的な動き方っていうか、ここを狙いたいから、こういう風に動くみたいな、そういうのは城間さんから伝えてもらっていました。インサイドはうちはデイビットが結構強いとこだと思うので、そこをまず狙って、外から飯尾とか野口とかがカッティングしていくっていう。そういう形を作りたいっていうのは本当に城間さんからおっしゃっていただいてたので、そこはあんまり練習としてはそんなやっていないですけど、そのイメージが共有して、練習の内からちゃんと出来ていたのかなと思います。


優勝後に城間監督からどのようなお話をいただきましたか。

 

実は自分たちは去年まではバスケットしかやっていなくて、寮生活のことではちょっとだらしない部分がありました。この代が始まった時に、私生活の部分もしっかりとやれば結果が出るよと城間さんに言っていただいて、4年生は少ないですが、中心となって、寮の規則とかを作り見つめ直していました。それがこの結果に繋がったので、本当に喜んでたっていうか、言っただろ、ほら見ろみたいな。信じてやってよかったなって思いました。

結構フレンドリーっていうか、色々なことを話せるというか、私生活のこととかも話しますし、練習でも結構距離を詰めて話してくれるんで。親近感じゃないですけど、城間さんが学生だった時のこととかも、織り交ぜて話してくれたりするので、関わりやすい、言いたい事が言える関係を作りやすい、そういう接し方してくれてると思います。

白鷗大戦あたりから、掴んだものがあるとおっしゃっていましたが具体的にどういった部分が自信に繋がりましたか。

 

一番大きいのは、ディフェンスの部分、初戦の東洋大戦では、前半で競って、自分たちがやってきたディフェンスがダメだったので、次の日の白鷗大戦では、絶対そのディフェンス、序盤から相手を驚かす気持ちでやろうってことを全員で話して、やり切ることが出来ました。その試合で、自分たちがやることはやっぱディフェンスだし、そこが自信っていうか自分たちの強みだなって改めて感じることが出来たと思います。


今年度のトーナメントは延期が重なりましたが、どのような影響がありましたか?


そうですね、その時は、自分4年の原(原大晴、東京)と仲良いんですけど、2人で話してて、去年と同じ感じ(中止)になっちゃうかなって、ちょっと不安なとこはありました。練習でも1か月延期することが決まった時は、1か月前くらいから自分たち練習のピークっていうか、キツイところが来るのでみんな察して、あーキツイ練習来るみたいな感じでちょっと気分が下がっているようには見えたんですけど、しっかりコート入ったらやってくれたので、そこは良かったと思います。


若林選手個人としての活躍も印象的でしたが、トーナメントで個人として収穫できたことはありますか。


4年生っぽいことは言えないですけど、やっと試合の感覚に慣れたっていうか。緊張はするんですけど、いい緊張というか、周りがちゃんと見えて冷静に落ち着いてプレーできるようになったなっていうのはありました。今まで試合に出てこなかった分、練習試合とかでも、本番を意識してやってたんで、いいパフォーマンスが出せるようになったのは成長できたっていうか、収穫だったなと思います。


トーナメント優勝チームとして迎えるリーグ戦ですが、どのように望んでいきたいと思っていますか。

 

上手く狙われる立場を使うというか、自分たちは優勝したけど、もう1度チャレンジャーとして挑戦する気持ちでやらないとダメで、でもその上で優勝した自信っていうのは絶対に忘れちゃいけないっていうことを強く言ってるつもりです。リーグ戦は長い戦いなので、後半に強い相手とやる時に、疲労とか溜まってくると思いますが、1回負けたとしても次の日立て直せるかとか、体のケア、気持ちの部分でもしっかりと立て直して、負け混まないようにしないと優勝できないと思います。リーグ戦は、トーナメントとは違って、少ない人数で戦うんじゃなくて普段あまり試合に絡まない選手でも出るチャンスがあると思うので、トーナメントでは出場機会がなかった選手も、練習からゲームライクで、自分が出るつもりで全員がゲームに絡むっていう意識を持ってやろうっていうのは言っているので、そこがリーグ戦で発揮できればいいと思います。正直試合自分出ないなーとかあると思うんで、自分が下級生の時正直出ないからいっかと、どこか他人事で考えてしまうことはあったので、そういうのを無くしたくて。必ず出るチャンスはどこかであると思うので、常に出てもいいようにっていうのは考えてほしいっていうのは伝えてます。

 

個人としては、ここを特に意識しようというところはありますか。

 

プレー面では、トーナメント決勝で、佐土原選手とマッチアップしたときに、フィジカルの差を感じたので、3Pシュートとか自分のストロングポイントはしっかり伸ばして、リバウンドの部分であったりとか、自分がPFで出てるときとかは、サイズが小さくなるんで、その分ディフェンスの平面の動きを出したりとか、頭をもっと使ってやっていきたいです。自分のところが結構シュート空いたりするので、そのような場面で慌てずシュート沈めることを意識したいです。あとはトーナメントの時は結構がむしゃらに声を出して雰囲気を作るために盛り上げてやっていたので、リーグ戦では中身をしっかり作ってもっと分かりやすい指摘だったりとか、こう言ったら盛り上がるかなっていうのを考えて、練習のうちから意識してやっていきたいと思います。

リーグ戦の目標を教えてください。


優勝です。


最後に、注目選手を教えてください。


本当に全員注目して欲しいんですけど、1番は、4年の原です。自分と同じで、4年間プレータイムが長くなかったので。最後のリーグ戦ということなので、ビックマンの負担減らしてくれますし、PFで出た時も彼が出たらリバウンドであったりとか、泥臭い仕事を結構やってくれると思うので、出たら頑張ってほしいです。あとは、鴇田(鴇田風真、八王子、3年)です。トーナメントで悔しい思いをして、練習とかもすごい頑張っているので、リーグ戦で結果出してくれることに期待してます。佐藤大介(桐生第一、3年)は、PFなんですけど、シュートも上手になっていますし、ウェイトとかも結構頑張ってて、同じポジションで切磋琢磨しながら一緒に頑張ってきた感じなんでそういう意味ですごい期待してますね。最後は、飯尾(飯尾文哉、洛南、3年)ですね。飯尾は3年なんですけど、エースっていうか、シックスマンで、インパクト残してくれるので、自分が出てるときあいつの負担減らしてあげたいなっていう思いますし、3年生なんで、その上級生の責任感とか、プレーで自分がやんなきゃいけないっていうのは持ってほしいですけど、あんまり抱え込みすぎないで、4年生がいるので、重圧とか考えずに伸び伸びやってほしいです。


トーナメント優勝を果たし、追われる立場として迎える今回のリーグ戦。

不動の王者の座を手に入れるため、再びチャレンジャーとして日本大学が立ち上がる。

Writer
田山 穂香(タヤマ ホノカ)

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