2022.04.19

【トーナメント注目校】日本体育大 学生コーチ 狩野皓介さん『学生コーチも一指導者として』

4月23日に開幕する第71回関東大学バスケットボール選手権大会を機に

待ちに待った2022シーズンの大学バスケが始動する。


今回の企画では、華々しい大学バスケを裏で支える人々を取材した。

第1弾は、日本体育大の学生コーチ 狩野皓介さんだ。


――自己紹介をお願いします。

 日本体育大学4年、学生コーチの狩野皓介です。

――大学に入るまではご自身でプレーされていたと思いますが、バスケットボールはどのくらいやられてきましたか?

 小学校1年生から大学の途中まで選手としてプレーをしていました。


――学生コーチになろうと思った理由を教えてください。

 大学で、選手として入部をしましたが、Bチームにいたため試合に全然絡むことができていませんでした。 

 このまま4年間が終わってしまったら悔いが残ると思い、自分がAチームに携われる方法を考えたときに、学生コーチになるという選択肢が生まれました。

 自分は、大学卒業後に体育の教員として指導現場に就きたいという目標もあり、自分の目標達成の為にも活かすことができると考え、藤田将弘HCの誘いを受けて学生コーチになりました。


――学生コーチの仕事内容を教えてください。

 練習中は、練習メニューの構成であったり、コートに入って選手に指示を出したり、コミュニケーションを取っています。試合中は、スカウティングをはじめとする分析がメインになります。

 選手とコミュニケーションを取る際には、まず選手の意見を聞くことを第一に心がけています。決して自分の意見を押し付けるのではなく、選手の意見を聞いた上で、プレーの改善点やなぜそのプレーをしたのかなどを話し合っています。


――学生コーチという役割は、小中高の段階にはない大学バスケ特有の役割だと思います。チームに、HC・ACがいるなかで、学生コーチという役割が大学バスケにある意味は何だと思いますか?

 大学によって違うと思いますが、日体大の場合は、学生コーチが主導になって練習やスカウティングを行なっているので、藤田HCの補佐というよりかは1コーチ、1指導者という認識・扱いをされています。

 学生コーチも、藤田HCが打ち出した方針に対して意見を共有しながら一緒にコーチングをしていくというのが日体大の学生コーチのあり方です。藤田HCの意見に対し、自分は違う考えを持っていた場合にも、一意見として全然言いますし、逆に学生コーチの方から戦術を提案することもあります。

 藤田HCが一人でやっていくのではなく、コーチ陣はコーチ陣という同じ枠組みでやっているので、学生コーチがいることによって、指導者が増えるという意味があると思います。


――学生コーチをやっていて良かったと思う瞬間を教えてください。

 試合中ですね。選手の時は、上達するためにバスケットを見ることよりも、自主練をしたりすることに重きを置いていました。学生コーチになってからは、バスケットの見方が変わり、試合を見ながら新しい発想が浮かんだりと、学生コーチになってからわかったことが沢山あります。


――学生コーチをやっていて大変だったことはありますか。

 下級生の頃は、先輩にコーチングをしなくてはいけないということは大変というよりも複雑な心境でしたが、今は選手に対して自分の思ったことを率直に伝えられているので、今となってはいい経験だったと思います。


――学生コーチをする上で大切だと思うことを教えてください。

 日体大は、名だたる指導者を沢山排出しています。自分もそのような先輩方の後を続いていくんだという高い志と、バスケットボール界に貢献したいをいう気持ちを持つことが大切だと思います。


――日体大の学生コーチになる方法を教えてください。

 学生コーチになる方法というのは詳しくは分かりませんが、入学時から学生コーチをやってる人もいれば、途中から学生コーチになる人もいたり様々です。


――トーナメントの目標を教えてください。

 新人戦も辞退してしまい、トーナメントが今シーズン初の公式戦なので、一戦一戦しっかりと目の前の相手に集中して戦いたいです。


――今後どういった学生コーチ、そして将来の目標である指導者になっていきたいですか?

 バスケットボールに詳しいコーチは沢山いますが、チームをうまく組み立てて、強くすることができるコーチはそこまで多くはいないと思います。そういった部分で自分は評価を受けられる指導者になりたいと思っています。


大学バスケは、決して一流選手だけが輝く舞台ではない。

学業や自分の生活と両立してバスケを続ける選手、バスケは未経験ながらもチームを支えるマネージャー、選手を引退し将来の目標の為に新たなステージに進む学生コーチ。

共通して言えることは、バスケットボールが好きであるということだ。

スプリングトーナメントでは、そんな彼らの働きにも注目したい。


〜71stスプリングトーナメントプログラム鋭意作成中〜

今回の企画ページでは、日体大古橋キャプテンをはじめ豪華メンバーの幼少期など、ここでしか聞けない裏話が盛り沢山!?

プログラム発売までお楽しみに!!

Writer
松村 昂(マツムラ コウ)

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