2023.04.11

【トーナメント注目校】筑波大学キャプテン 三谷桂司朗選手

第72回関東大学バスケットボール選手権大会、通称スプリングトーナメントの開幕と共に、大学バスケの2023シーズンが幕を上げる。

スプリングトーナメントはその名の通りトーナメント形式の大会であり、一発勝負で関東の王者を決める。今回は、注目校10校のキャプテンに話を伺った。


第7回は、世代を代表する選手を多く擁する筑波大学のキャプテンとして、昨年の悔しさを糧にトーナメントに臨む三谷選手だ。



--自己紹介をお願いします。

筑波大学、4年の三谷桂司朗です。


--大学3年間を振り返ってみていかがですか?

入学してからコロナが急速に広まって、1年生の時は試合がほぼ中止になってしまってなかなかプレータイムを得ることができなくて、先輩方の活躍をずっとベンチから見ていて悔しい思いもたったんですけれど、2年生になってから少しずつ試合ができるようになって、プレータイムも徐々にもらえるようになってから色々な経験ができました。3年になって、チームとしても中々嚙み合わずに悔しい結果で終わってしまったんですけど、それでもたくさんのことを学ばせてもらって、今年ラストイヤーということで日本一にむけて準備をしているところです。

生活面では、高校までずっと実家で暮らしていたので、大学から一人暮らしになって今まで家族に支えられていたことを自分でやるようになってから家族の大きさをすごく感じましたし、できることが増えた分その責任も伴うっていう意味もあって、一人で生きていくための考え方というのが変わったと思います。


--昨シーズンを振り返っていかがですか?

中々チームが上手く機能しなくて、全員そうだと思うんですけど、なんかもどかしい気持ちをずっと持ったままどう解決したらいいかよく分からずにシーズンを通して試合をやっていたのかなっていうふうには感じてます。

 

--三谷選手がキャプテンに就任された経緯を教えてください。 

僕がキャプテンらしいからとかではなくて、毎年推薦で入った人の中からその代の学年リーダーっていうのを決めるんですけど、僕の代は横地と木林と自分で話し合って、2人ともキャプテンはできないとういふうな感じだったので、僕もキャプテンをやったことがなかったんですけど、できるならやってみたいなと思い自分がなりました。

新人戦でキャプテンをやった時は、気持ちの面でも準備できてなかったのでどういうふうに何をしたらいいかも全く分からなかったですし、試合自体も中止の試合が多くてチームとしても自分としてもあまり成長というのが感じられなかったところはあります。

 

--三谷選手が思い浮かべる理想のキャプテン像とは?

キャプテンになる時に色々考えたんですけど、僕がパッと思いつく今までの筑波のキャプテンっていうのが、しっかりしたガードの選手だったりそういうタイプの人が多くて、自分はしっかりしてるかって言われたら全然そうじゃないと自分でも思っていて、よく周りから抜けてると言われるんですけど本当に自分でもぼーっとしていると見られても仕方ないなっていう性格なんで、無理してそこを変える必要はないのかなと思っていて、僕の場合は、練習中や試合中に雰囲気が良くないなって思ったら声をかけるようにはしてますけど、全部僕がやる必要はないなっていうふうには感じているんで、同期だったり後輩がしっかりしていてすごい頼れるんで、仲間に任せている部分もあるので、その分プレーで引っ張り続けるのが自分にとってのキャプテンなのかなと思います。

 

--チームの現状はどう捉えていますか? 

ケガ人が続けて出てしまっていて、この間の東海大とのホームゲームでも本調子ではなかったんですけど、練習しているメンバーで強度の高い練習はできていますし、ケガしている人たちも僕たちから刺激をもらってリハビリとかトレーニングを頑張ってくれてるんで、現状はそんなに悪くはないと思います。けど、この間の東海大との試合でチーム力だったり徹底する力っていうのが足りていないのをすごく感じたので、チームディフェンスの強度とかはもっと上げていかないといけないなというふうに感じました。


--筑波大学が勝つために欠かせないことは何だと思いますか?

留学生やビックマンのところで高さでは勝てないところが出てきてしまうので、そこをいかに全員で守っていくことが日本一になるためには必要じゃないかなって思うんで、そこをもっとやっていけるといいと思うのと、今チームとしてイメージしてるのが守るというより激しくプレッシャー掛けて相手の選択肢を潰していく、攻めるディフェンスっていうのが必要だと思います。


--三谷選手自身の将来のビジョンというのはどのように描いてますか?

まずは大学でベストな結果を残すということはもちろんなんですけど、その先のビジョンとしてはBリーグの選手になって、日本を代表していける選手まで成長したいと思います。

 

--筑波大学の注目ポイントを教えてください。

5人全員が高い運動量を維持しながらプレーできるっていうことと、今年は去年や一昨年と比べて全体的なサイズも上がっているので、そこでイニシアティブをとれるのかなって思ってます。あとは、5番ポジションの選手が積極的にスリーポイントを狙えるシステムを試しているので、去年まではインサイドがゴール下にいるとディフェンスもずっとゴール下にいてフィニッシュのところで苦戦してしまうことが多かったので、5番ポジションの選手にも外の動きをしてもらうことで、インサイドのスペースを空けてドライブであったりペリメーターでのプレーが活かせるし、5番ポジションの選手もスリーポイントが狙えたりするので、そこが強みだと思います。

 

 --筑波大学の注目選手を教えてください。

期待という意味も込めて、1年生の副島ですかね。彼はインサイドでも体を張ってくれますし、スリーポイントも撃てるので結構機能してくれうんじゃないかなと思います。まだチームに合流してそんなに経っていないんですけど、チームに馴染んでてムードメーカー的な存在になりつつあるので、注目してほしいです。


--最終学年としてトーナメントに臨む意気込みをお願いします。

今シーズン始まるにあったってチーム目標で日本一っていうのを掲げたので、まずトーナメントで1位を狙うっていうのと、去年のインカレで悔しい終わり方をしてしまったんですけど、その経験をした選手が多く残っているので、悔しさを晴らすっていう意味も込めてより一層気持ちのこもったプレーをみなさんに見せられるように頑張りたいです。



各世代のエリートたちが揃う筑波大学。昨年の悔しさをプレーで返すことができるか、三谷選手から目を離すな。

Writer
松村 昂(マツムラ コウ)

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