2021.04.22

コロナに翻弄された1年を経て~国士舘大 庄司選手インタビュー~

4月23日(金)より、2年ぶりのスプリングトーナメントとなる第70回関東大学バスケットボール選手権が開幕します。


開催記念として、コロナに翻弄された1年を振り返り、その中でも特に大きな影響を受けたチームを取材しました。


第2弾となる今回は、インカレチャレンジマッチへの出場権を得ながら棄権となった国士舘大学です。


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コロナに翻弄された1年を経て~日本大 若林選手インタビュー~




まずは自己紹介をお願いします。


庄司理宇です。市立船橋高校出身で今年国士舘大学のキャプテンをやらせて頂いています。

同期だと専修の野﨑(野﨑 由之)、青山学院の保泉(保泉 遼)がいますね。


当時の市船の成績はどれくらいでしたか?


3年生の時はベスト32(2回戦敗退)でした。現在早稲田大の津田(津田 誠人、4年)がいる洛南に88-77で負けちゃって。



なるほど、その後国士舘大に進学された理由はありますか。


はい。特に推薦等は無かったのですが、自分から進学したいとは言ってました。そこで当時いた市船出身の先生に紹介してもらって入部した感じです。


昨シーズンを振り返って

昨シーズンはスプリングトーナメントが中止になってオータムリーグも不明瞭な形でシーズンが始まったと思います。その当時の雰囲気はどのような感じでしたか。


オータムリーグ中止のお知らせがあったのがちょうど夏合宿の最中で。夏合宿はリーグ戦がある想定でずっときたんですけど途中で中止の連絡来て。その時はチームとしては、どうしようってかなり混乱しましたね。特に4年生は目標とかなくなって本当に理解が追いついていないといった感じでした。その後代替試合、オータムカップ開催の話は聞いたんですけど、やはり試合があるかわからない不安は常に付きまとっていました。



その後無事にオータムカップは開幕して、国士舘大は初戦の関東学院大戦を突破してインカレチャレンジマッチ出場を決めた後、明治と明星大に負けましたよね。その時の雰囲気は?


オータムカップが開幕したらもう、1試合1試合勝ちにいこうとひとつにまとまってましたね。ストーレートに勝ちにいくというより、ディフェンス頑張ろうっていう風に。あとは、国士舘って例年、試合に出る選手と出ない選手が練習中にわかってしまうというか、練習試合でも出てる人出ない人がいる中で、全員がチームのために頑張っていたと思います。4年生であまり出られない方とかもいたんですけど、本当に頑張ってました、雰囲気は良かったと思います。


インカレへの出場可能性があることは大きかったですか?


そうですね、一部昇格の道は断たれてしまいましたが、目標でもあったインカレ出場の可能性はあったので。


ですが、そんな中チャレンジマッチ棄権となってしまったと。


あの時が一番どん底だったかもしれないですね。体育館で引退ということだったので実感も沸かないですし。練習前から監督とスタッフが話していて、練習時間も過ぎているのにどうしたのかなと思っていたら突然、引退です。となってしまって。


なぜそのような状況に?


同じ多摩キャンパスで活動している他の部活でクラスターとなってしまって。それにより学校も閉鎖、大会も出場辞退となりました。他の部活だったこともあって、なかなか受け入れることはできなかったですね。例年だと入れ替え戦で負けたり、リーグ戦で負けたり、悔しさを感じやすい状況だったんですけど、昨シーズンはそういうのも無くて。


新シーズンが始まって

その出来事があって始まった新シーズン、チームとして上手く切り換えはできましたか?


いや、全然できなかったですね。2,3週間はグダグダしていました。だだ、最近になってチーム全員でやろうというか、雰囲気も良くなってきていると感じます。


今年は庄司さんがキャプテンに就任されましたが、その理由は?


自分自身、高校の最後の試合で前十字靭帯を断裂して、大学1年の時も同じ怪我をした影響で2年生までまともに練習できませんでした。ですが、その中で自分が自主練習の時に1番遅くまで残っていたり、試合には絡めなくても声を出してチームを鼓舞していたり、周りに気を使えるのが自分だからキャプテンになったのかなと思います。自分で言うのも恥ずかしいですけど。(笑)


今年のチームとしての特徴は?


昨シーズンまでのチームは、角田さんだったり二村さんだったり、下級生のころから出場していた試合経験豊富な選手が多かったんですけど、今年だとダンテ(ダンテ スレイマニ、2年)ぐらいです。だからそういう意味では誰にでもチャンスがあるというか、出場の可能性があることがモチベーション、チーム内での競争にも繋がっていると思います。


バスケットボールのスタイルとして、ここを見て欲しいかなというポイントはありますか?


ディフェンスですね。今年は点が取れる選手っていうのがそこまでいないと思うので、まずディフェンスっていうのが大事だと思います。



ではその中で、自分のチームから注目選手を上げるとしたら?


去年は出場機会が無かったんですけど、横地選手(横地 太一、4年)です。彼は本当にシュートもディフェンスも良くて、さらにコート内でコミュニケーションが取れる選手なので注目して見てもらいたいですね。


国士舘大の初戦は5月3日(月・祝)となる。

悔しさを力に変え、下剋上を狙うVIKINGSの戦いは必見だ。

Writer
谷嶋 瑞希(ヤジマ ミズキ)

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