2020.10.06

オータムカップ2020に懸ける想い。~順天堂大学前田選手インタビュー~

10月10日(土)から11月8日(日)にかけてオータムカップ2020が行われます。コロナウイルス感染症の影響でトーナメント、リーグ戦が中止となり、今シーズン初戦となるがインカレ出場をかけた負けられない戦いとなる。


今回は順天堂大学#15前田選手に話を伺った。2年前のルーキーズトーナメントでの順天堂大学の躍進を支えた一人であり、今シーズンのキャプテンである。


ではまず、前田選手の経歴について教えてください。

ミニバスはそんな強豪ではありませんでしたが、小学4年生の時に先輩の力で1回全国大会に行って、自分が5年6年の主力の時は県でベスト8、16程度でした。中学はそのチームとしてはそんなに強くなかったんですけど、ジュニアオールスターに選んでいただいてスタメンになることができました。ジュニアオールスター自体は、予選で負けちゃったんですけど、それは良い経験になったのかなと思ってます。高校は、ジュニアオールスターに選んでもらったっていう影響もあって、岐阜県で一番の美濃加茂高校に進学し、そこで2年生からスタメンで出してもらって、2年生のWC、3年生のIHとWCは全国まで進みました。全国では勝てなかったんで悔いが残るんですけど。


それぞれの学校に進学された理由とかはありますか?

美濃加茂は中学2年の時に高校の県の決勝を見に行って、その時に美濃加茂のプレーを見て、美濃加茂行きたいなって思っていました。そこでジュニアオールスターに選ばれたこともあり声をかけていただいたので美濃加茂行こうって即決しました。

順天堂の理由は、自分は教員になりたいと思っていて、教員で考えていたんですけど、やっぱりバスケも続けたいって言う思いもあって。そして地元じゃなくて関東に行きたいって言う思いもあって、そのどっちにも合致したのが順天堂大学でした。学力的にも良いところなので、そういった部分で選ばせてもらいました。


昨シーズンを振り返って。

主力が昨年は3年生(現在の4年生)の代でしたが、力を安定して発揮し続けることの難しさって言うのをすごく感じました。怪我人も発生して、選手層が薄くなってしまった部分もあるんですけど、それでも安定感をもって勝ち切る、どんなチームにも戦っていけるって言う部分がどうしても不足してしまって、勝てる試合を落としてしまうって言う部分が多かったです。そのような要因で、結果的に下の方に行ってしまったのかなって思っています。


今シーズンの状況はいかがですか。

練習自体が始まったのは8月の半ばくらいからになります。その前にシューティングなどができる環境ではあったんですけど、人数制限もあり曜日も、時間も決められていたので、チームとして練習再開できたのは、9月に入ってからです。


前田選手は中断期間の間どのように過ごされていましたか。

4月5月ぐらいは特にバスケットボールに触る機会がない状態でした。ですが、最後のリーグ戦あると思って信じて一応筋トレとかは続けて、最低限はやっていました。自分は幸運なことに7月に教育実習があって、そこで母校に帰ったんでその時期は母校で練習させてもらったりだとか、地元でバスケしたり、バスケをする機会には恵まれました。


昨シーズンとの違いは。

昨シーズンのキャプテンであった千葉さん(千葉高生、20年卒)に精神的に支えてくれていたことがとても大きくて。自分たちの世代がずっと主力として出場し続けてきたこともあり最上級生になったので、そういった面での自覚が出てきました。そこで今のいい雰囲気を維持したままチームとして試合に臨めたらと思います。あとは違いではないですが、自分たちのチームバスケとしてはもうほんとに走ってアーリーで点を取りに行くとか、シュートを決めるって部分は新人戦からやってきた部分なのでそこを最後発揮したいです。


開幕が近づいていますが、チームとしての課題などはありましたか。

まずは実戦経験です。いまは練習試合などが全くできていない状況なので、いきなり試合の強度になってついていけるかは不安です。そしてやはり一番は体力的な面です。ラントレとかは行っていますが、やはりブランクが大きいと感じます。ですが、オータムカップ2020は例年と違ってトーナメント形式なので、息切れする前に勝っていきたいです。選手層も厚くはないですが、その分4年生が主体となって引っ張って行って、そこで一発掴めたらと思っています。


チームの目標は。

やはりインカレ出場です。ですがまずはインカレチャレンジマッチに出ることが一番です。法政のブロックですが、2018年の新人戦での順位決定トーナメントで負けているので、その借りを返せたらと思います。


キャプテンとして、最後の大会に懸ける想いなどはありますか。

自分たちは新人戦でベスト8に入った代なので、そこで勝ち進むっていう部分でもそうですけど、試合に出て後輩達に何か伝えられて、終わっていければっていう部分は1番思っています。やっぱり、1個下からはあんまり試合経験してない選手が多いので、そういう人たちにも来年も2部で残って欲しいので、練習もそうですけど、やっぱり下級生にどれだけ経験積んでもらって、来年以降も2部で戦っていけるかっていう部分を先輩として、4年生として、チームに思いを伝えられたらいいのかなっていう風に思ってます。


最後に、チームから注目選手を挙げてください。

まず1人目は、この前のCSParkさんのドラフトで名前が挙がった大野勇哉選手です。去年得点ランキングでもトップ10に入ったんですけど、今年彼もプロに行きたいって思っている中で、最後の大会に懸けている思いがとても大きいので、彼が爆発してくれることを期待しています。1人挙げるとするなら、新人戦で得点王を獲った岩井勇人選手にもうひと暴れしてもらいたいなって思ってます。


新人戦で8位と健闘したものの、その後は成績が振るわず昨シーズンは降格一歩手前となってしまった順天堂大学。

だが、キャプテン前田を中心とした4年生の主力は今シーズンも健在で、彼らが新人戦で見せたような力を発揮出来れば上位進出も大いに期待できる。彼らの活躍から目が離せない。

Writer
田山 穂香(タヤマ ホノカ)

おすすめのコラム・動画