2021.09.30

2年ぶりのオータムリーグ ~早稲田大学津田選手インタビュー~

今年度、開催が決定した第97回関東大学バスケットボールリーグ戦(通称:オータムリーグ)。

2年ぶりの開催となるリーグ戦となる中、

注目校のキャプテンに意気込みを聞いた。


第13回は早稲田大学、津田誠人選手だ。


洛南高校から早稲田大学に進学された理由を教えてください。


まず、洛南高校に入った経緯が、中学時代から、バスケはもちろん熱中はしてたんですけど、勉強もしっかりしたいっていうところがあって、そういった文武両道ってところで洛南高校を選ばせていただきました。その流れで大学でもやっぱり文武両道っていうところを高いレベルで体現できる早稲田大学に入学を決めました。富田さん(富田 頼、19年卒)桑田さん(桑田 裕平、20年卒)、柳川さん(柳川 幹也、21年卒)がいたので、意識はしてなかったんですけど、必然的というか、そんな感じで決めました。

大学での3年間を振り返っていかがですか?


昨年こそリーグ戦ができていないので入れ替え戦だったり、22試合連続のリーグ戦だったりっていうのを経験していないですけど。リーグ戦では連敗が続く中で、最終的には入れ替え戦まで行ってしまうっていうケースが多かったので正直(リーグ戦に関しては)良いイメージがないですし、しんどいシーズンだなっていうイメージが強いです。宮本(宮本 一樹、4年)が3年、僕が2年の時にリーグの終盤に大きな怪我をしてしまっていますし。2人共ケガをするタイプなので、リーグ戦はキツイなーっていう印象が大きいです。


昨シーズンを振り返ってみていかがですか?

僕自身前十字のリハビリから復帰して、いきなりインカレから復帰したので、ゲーム感もなくて、しんどい中でプレーをしていました。チームとしては、毎年負けていた日大を相手に勝つことを1つの目標として定めていたので、結果的には良い方向には持っていけたとは思います。

ただ、コロナもあって、練習自体がそこまでちゃんとできてなかったので、スキル面とチームの戦術面の練習のボリューム調節がすごく難しかった印象はあります。


続いて今シーズンのことをお聞きします。

まず津田さんがキャプテンに就任されたのはどのような経緯だったのでしょうか。

ここは完全にスタッフ陣の他薦って形なので、みんなで話し合ったみたいなことは無かったです。自分に決まったと言われた時は嬉しい反面、責任であったり、自分に務めきれるのかなっていうところの気持ちが大きかったです。


今年度のスプリングトーナメントを振り返ってみていかがですか。

今までの早稲田はサイズが小さく、泥臭いプレーで頑張っていくチームでしたし、そこは今年もブラしたくはないんですけど、(これまでと比べて)動ける選手がす増えて、攻撃のパターンも増えてきた中で、自分たちの中の1番弱いとこが出たなっていうのが印象です。

それまで日本人のみのチームと練習試合をしてた部分もあって、留学生に対する守り方、リバウンド争いで身長の差で取られてしまうところがおざなりになってたなっていうのはすごく感じましたね。日体大はとにかく走りますし、リバウンドとかも頑張るチームなので、自分たちが同じレベル、またはそれ以上で徹底しないといけないとこを徹底しきれなかったっていうところが敗因に直結したのかなと思っています。

新チームとして、ストロングポイントは何かありますか。

コートにいる5人の中でマッチアップした選手に、すべてのところでアドバンテージをとれる機動力で勝っていけると、強みになるのかなと思ってます。

選手層に関しては、理想でいうと9人か10人でローテーションしたいと思うんですけど、実際そこまで全然及ばなくて。プロ目指して頑張ってる選手もいれば、そうでない選手もいて、その中でのモチベ―チョンの差、意識の差っていうところが、プレーに出てしまっているっていうのが現状なので、そこに関してはインカレで日本一っていっていうのを目指していく中で、まだ詰めていかないといけない部分だなと個人的に思ってます。


今年度のトーナメントは延期が重なりましたが、どのような影響がありましたか。

星川(星川 堅信、2年)、土家(土家 大輝、3年)、龍海(兪 龍海、2年)が特別指定選手で抜けていて、正直チーム練習っていうチーム練習はできてなかったので、2か月延びたことに関しては自分たちはすごいポジティブに捉えていました。その中でチーム練習、戦術の徹底っていうところに時間を割くことが出来たので、そこに関してはネガティブな印象を受けた選手は少ないのかなと思ってます。


リーグ戦に向けてのチーム状況を教えてください。

宮本も復帰していて、主力選手に関してはそこまでのエラーっていうか、体調不良やケガはなく、コンディションがすごい良いと思うので、心配はしてないです。あとはもうちょっと選手層を厚くしなければならないと思っています。


リーグ戦の目標を教えてください。

当初の目標であれば、22試合の2回勝負のうち、同じチームに絶対一回は勝とうっていうのは目標に掲げていて、最終的にはリーグ5位以上を目指して頑張っていました。でも1巡の対戦方式となったので明確な目標っていうのはまだ定められていないです。やっぱり半数以上は勝ちたいって思っていますし、日本一を目指す上でどのチームにも勝てるようなチーム作りをしないといけないので、試合数が減ったことで、よりその1試合にかける熱量も大きくなってくると思います。4分の3くらいは勝ちたいなと個人的には思っています。


リーグ戦の開催は2年ぶりですが、リーグ戦を経験している選手が少ない状況で、戦っていくうえでのポイントはどこだと思いますか。

リーグ戦は、勝ち続ける時もありますし、負け続けることもありますし、チームの波っていうものが必ず生じてくると思います。負け続けた時に、どう頑張るのか、その負けをどう次に活かすのかっていう点が大事になってくるのかなって思っているので、モチベーションのコントロールの仕方っていうところを伝えていけたらいいなと思ってます。

早稲田大が絶対に負けたくない相手はいますか。

神奈川大にはすごく負けたくないですね。身長的にも、日本人だけで頑張ってるというところでも、すごく似ているチームなので。絶対最後まで諦めないし、20点開いても諦めないのが神奈川大なので。正直それをやらなきゃいけないのは早稲田の方だと思いますし、神奈川大の方がその点において上をいっていますし、粘り強さ、泥臭さで負けているって僕は感じているので、絶対に負けたくないなと思っています。


早稲田大は、毎年インカレで番狂わせを起こすイメージがありますが、インカレに向けての抱負はありますか。

昨年度も東海大に負けていて、やっぱり東海大は大学の中でも面子、練習の強度、選手の意識の面では1番高いです。日本一って言われるだけはあるなと思うので、インカレの決勝で東海大を倒して、日本一になりたいなっていうのはずっと思っているので、それが最終目標かなとは思ってまいす。


最後に、注目選手を挙げてもらえますか?

やっぱり1番は宮本ですね。宮本は怪我から復帰したんですけど、全然練習もバリバリできてるんで、そこの進化具合っていうのを見ていただきたいなと思ってまいす。

他は、やっぱりド派手なプレーをしてくれる龍海とか、成長段階ではあるんですけど、僕の高校の後輩である星川は見どころだと思います。


どのポジションにもハイレベルなプレーヤーが揃う早稲田大。

近年チームを支え続けた津田、宮本らのラストイヤーは必見だ。

Writer
谷嶋 瑞希(ヤジマ ミズキ)

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